医学・医療系

医療情報技師 医学・医療系の必須問題⑦ クリニカルパス

テクニカルパス

今回は、医療療情報技師の医学・医療系の必須問題⑦について説明していきます。

医療情報技師試験の医学・医療系の必須問題⑦

クリニカルパス

クリニカルパスとは、治療や検査の標準的な経過を説明するため、入院中の予定をスケジュール表のようにまとめた入院診療計画書のことをいいます。

例えば、

  • 入院日数は何日間か
  • いつ何の検査をするのか
  • いつからリハビリを始めるか

などをまとめたスケジュール表です。

最近ではパスが電子カルテと連携しており、疾患にあったパスを選ぶと自動的に検査や処方がオーダーされるシステムとなっています(クリニカルパスシステム)。

 

クリニカルパスの目的

「えっそんなの決めておいた方がいいじゃん」って思いません?

私も最初は「ないの?」って思いました。

昔はなかったようです。

きっと先生方の都合で変動していたのでしょうね。

このように計画しておれば、先生の検査もれや処方漏れ、周りのスタッフがどう動けばいいかわかりますよね。

 

バリアンス

バリアンスとは、予定外のことです。

パスでしっかりとして予定を計画したとしても、その通りに行かないことも当然あります。

  • 負のバリアンス:急な出血で退院が延期になるようなマイナスなこと。
  • 正のバリアンス:予想以上の回復のためリハビリが早まることなどの良いこと。

と言われています。

これまでの出題傾向①

問25
クリニカルパスシステムについて誤っているのはどれか。(1つ選択)

1) オーダセットのことである。
2) バリアンスへの対応が必要である。
3) 統計解析機能があることが望ましい。
4) 医師が作成に参加しなくてはならない。
5) 患者への説明用ツールとして有用である。

2012年 医療情報師能力検定試験 医療情報システム 出題

答えは、1です。

他の選択肢は、全然意味が分かりませんね。

クリニカルパスの意味をしっかりと分かっていれば、難なく解ける問題ですね。

 

これまでの出題傾向②

問18
クリニカルパスについて正しいのはどれか。解答記入欄(18)にマークしなさい。
1) 患者に見せてはならない。
2) アウトカム評価は必要ない。
3) 時間軸に沿ってケア介入を設定する。
4) 診療経過の途中で変更してはならない。
5) バリアンスとは達成目標のことである。

2016年 医療情報師能力検定試験 医療情報システム系 出題

答えは、3です。

クリニカルパスに関する問題では、同時にバリアンスのこともよく聞かれます。

バリアンス=予定外と覚えておきましょう。

 

これまでの出題傾向③

問20
クリニカルパスの説明として誤っているのはどれか。番号を解答記入欄(20)にマークしなさい。
1) 医療経営の効率化を図るうえで有用である。
2) 診療所や病院が連携するうえで有用である。
3) 医師独自の治療方針や検査計画の立案が可能となる。
4) 診療情報を医療スタッフ間で共有することができる。
5) 患者に治療過程を明示することによって安心感を与えることができる。

2017年 医療情報師能力検定試験 医療情報システム系 出題

答えは、3です。クリニカルパスとは、標準的な入院診療計画です。

手術が終わって、だいたい2日目に画像診断して、3日目からリハビリを開始して、入院期間は1週間くらいで・・・といった計画です。

医師が独自に治療方針や検査計画を立案すると、「A先生が担当だと退院まで1週間かかり、B先生だと5日で退院できます」といったことになってしまいます。

クリニカルパスとは標準的なものです。勝手に(独自に)計画を立てるものではありません。

もちろん不足の事態が起こると当初の予定が狂うことがありますが、患者と医療スタッフで日程を共有しておくものなのです。

 

今回は、医学・医療系の必須問題⑥として、クリニカルパスについての説明でした。

お読みいただき、ありがとうございました。

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