医学・医療系

医療情報技師 医学・医療系の必須問題⑤ DPC

今回は、医療療情報技師の医学・医療系の必須問題⑤について説明していきます。

医療情報技師試験の医学・医療系の必須問題⑤

包括医療費支払い制度(DPC)

この包括医療支払制度つまりDPCとは、入院費の算出方法のことをいいます。

一昔前までの入院費の計算は、一般的に「出来高払い制度」とされていました。

この「出来高払い制度」とは、レントゲンが一回〇〇円、血液検査一回✖✖円という風な計算方式です。

もし仮にあくどい病院があったとします。

その病院は、収益を上げるために、無駄にレントゲンを撮り、患者に必要以上の負担額を請求することが出来ます。

それを防ぐために登場したのが、DPC(包括医療費支払い制度)という考え方です。

DPCは、その入院でもっとも医療資源を投入した一疾患のみに厚生労働省が定めた1日当たりの定額の料金(包括評価部分;主に入院基本料、検査など)と従来通りの出来高評価部分(手術など)を計算して支払う方法です。

DPCを採用した病院は、レントゲンを何回撮ろうが、血液検査を何回しようが、同じ料金しか請求することが出来ません。

その結果、必要な検査のみ行うようになります。

これは患者側のみにメリットがある訳ではありません。

病院としても、価格が決まっているので効率の良い治療が出来れば、これまでよりも多くの利益を得ることが可能なのです。

このようなシステムを採用することで、入院費用の適正化を目指しています。

注意してもらいたいのは。これは入院費の話です。外来では、現在では出来高払いです。

またDPCは、DPC/PDPSとも表記されます。

ほとんど同じものとして扱われます。

正しい意味としては、

DPC→「診断群分類」(定められた病気の分類分けのこと)

PDPS→「1日当たり包括支払い制度」

です。

つまりDPC/PDPSとは、「定められた病気の分類に応じて、1日当たり包括支払いを行う制度」のことです。

現場では、DPCということの方が圧倒的に多いです。

DPCの出題ポイント

何が包括評価部分で何が出来高評価部分なのかが出題されます。

医学・医療系での出題のほとんどがこのこのような分類の問題です。

包括評価 出来高評価

入院基本料

検査

投薬

画像診断

手術

内視鏡

リハビリ

カテーテル検査

 

これまでの出題傾向①

問7
DPC/PDPSにおいて包括評価部分に含まれないのはどれか。番号を解答記入欄(7)にマークしなさい。
)に2つマークしなさい。
1) 心電図検査
2) 生化学検査
3) 超音波検査
4) 内視鏡検査
5) 心臓カテーテル検査

2015年 医療情報師能力検定試験 医学・医療系 出題

答えは、5です。

侵襲が高いものは、出来高評価となります。

 

これまでの出題傾向②

問6
DPCで包括評価されないのはどれか。番号を解答記入欄(6)にマークしなさい。
1) 注射
2) 検体検査
3) 入院基本料
4) 放射線治療
5) 生理機能検査

2012年 医療情報師能力検定試験 医学・医療系 出題

答えは、4です。

薬剤師や理学・作業療法士の活動は、DPCから外れます。しかし、薬剤はDPCです。投薬や注射などはDPCだということは覚えておいてください。

 

これまでの出題傾向③

問4
DPC /PDPS において包括評価部分に含まれないのはどれか。番号を解答記入欄(4)にマークしなさい。
1) 検査料
2) 手術料
3) 投薬料
4) 画像診断料
5) 入金基本料

2017年 医療情報師能力検定試験 医学・医療系 出題

答えは、2です。

これも基本的な知識を覚えておけば、解ける問題ですね。

基本的な料金(入金基本料・検査)や処置(注射・投薬)などは包括評価となり、専門的な技術が必要な場合(手術・薬剤師や理学作業療法によるリハビリ)は包括評価に含まれないと理解するとわかりやすいかもしれません。

 

今回は、医学・医療系の必須問題⑤として、DPC/PDPS(包括医療費支払い制度)についての説明でした。

お読みいただき、ありがとうございました。

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